看護師を悩ませる持参薬
入院患者が来て持参薬が多いと辛いですよね。
何の薬を飲んでる人で何錠持参したのか、調べないといけません。しかもそれが一包化だともう、絶望感でいっぱいです。薬がバラバラになってるのでパッと見てなんの薬かわかりません。
私は病棟で働いていたとき、錠剤に書いてある小さな文字を読んで薬剤情報でなんの薬か調べる、という作業をしてました。
ものすごく時間がかかります。終わりの見えない作業に泣きそうになりながら残業することもありました。
中にはこんなときにも素早く対応できるよう、錠剤の刻印を覚えてなんの薬かすぐにわかるようにしているスゴイ看護師もいました。
が、ある日とある先輩からそんなの薬剤部に持っていったらいいんだよと言われ
これって薬剤部でできるの?
と驚いたことがありました。
そうなんです、薬剤部ってそんなこともできたんです。
前々から疑問に思ってたんですよ。
なんで看護師がこんなことまでしないといけないのかなーこんなの薬剤部でやってくれたらいいのに、と。
できたんですよ。
持参薬を調べるのは看護師と薬剤師、どちらの仕事?
医療機関の入院患者の持参薬の取り扱いを調査したところ
薬剤師が対応 46%
医師または看護師が対応 31%
という結果だったそうです。
薬剤師が対応する病院もあれば、看護師がする病院もあり。医師または看護師と書いてますが、さすがに医者はそんなことしないだろうと思うのですが。
とにかく、持参薬は薬剤師の仕事なのか看護師の仕事なのか、線引きがはっきりしてないのです。
これはどうなんでしょう。どの部署がなんの仕事をするのか業務分担がはっきりしていないのって、組織としてあまりよろしくないと思います。
薬剤師会としては、持参薬は薬剤師がチェックすることを推奨しているようです。
薬剤師が持参薬に対応するメリット
- 薬品名間違い、用法容量間違いを防げる
- 院内で不採用の薬の持参があれば代替薬の提案ができる
- 他の薬との飲み合わせのチェックもできる
こうしたメリットを考えると、薬剤師が対応するほうがいいです。
知らなくて自分でやっていた
私が働いていた病院では薬剤部がこれらの作業をしてくれることを知らないために、ほとんどの看護師が自分で持参薬を数えていました。
一包化の中から中止になった薬を抜き出す作業も看護師がしていました。
薬を調べてひとつひとつ抜き出す作業は、ものすごく手間と時間がかかります。このために残業することも多かったです。薬の知識があまりない看護師がすると、ミスの原因にもなります。
一方薬剤部に持参薬を持っていくと、薬剤名、何日分あるのかカルテ入力してくれます。
「一包化されてるから薬剤部ではできないでしょ?」という看護師もいましたが、むしろ一包化されている薬ほど薬剤部にお願いするほうがいいです!
薬のプロである薬剤師が一包化されてるからなんて理由で扱えないはずありません。
「一包化されてたら薬剤部ではやってくれないから」とか「薬剤部に頼むのが申し訳ない」なんて言って自分でやってしまう看護師がいます。
が、たいした知識もないまま「これだよね?あってるよね?」なんて言いながら看護師が薬を扱うのは危なっかしいです。
他部署とうまく連携しよう
看護師してて思うのは、他部署との連携がうまくいってないことが多々あるということです。
病院全体でどんな仕事があるのか把握されてないし、どの部署が何をどこまで担当するのかもはっきり決められてません。
だから看護師は何でも屋になってしまいます。看護師の業務量は多いです。専門家のいる他部署に任せるほうが業務量は減るし、専門性も高まるので一石二鳥です。
持参薬に悩まされているときは、薬剤部でできないか確認してみましょう!
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