私は新卒で精神単科病院に就職しました。
看護師の就職先の中でも精神科ってイメージしにくいですよね。
そこで、今回はなぜ新卒で精神科を選んだのか、実際に働いてみてやりがいや入職前まで感じていた不安は解消されたのか書いていこうと思います!
なぜ新卒で精神科を選んだのか
学生のときは小児科を希望していましたが、実習に行くにつれて忙しくて患者さんとゆっくり関われないのではないかと思うようになりました。
しっかりと患者さんに向き合いたい。そう思いながら看護実習を続けていました。
実習の最後が精神科だったのですが、実習先の看護師の方が患者さんの目をしっかりと見て話しをしていました。
一般科だと身体の悪いところに注目して治療していくことが多いと思いますが、精神科はよいところを見つけて伸ばしていく、そして入院中から退院後のことを考えて、多職種で話し合いをする場面が多く、私がやりたい看護はここにあるのではないか。そう思って精神科を選びました。
新卒から精神科で大丈夫?
よく言われませんか?
「最初は急性期で経験を積んだ方がいい」
「精神科はいつでもできるから、体力のある若いうちに忙しい病院で鍛えた方がいい」とか。
私も言われました(笑)
確かに、経験しておくことは転職するときに有利かもしれませんし、どんな症例でも対応できる看護師になれるかもしれません。
ですが、精神科は「人として大切なコミュニケーション」を学べる重要な科であると思います。
そのコミュニケーションのスキルは新卒から入ることで変な先入観を持たずに学べます。
本当に新卒で精神科で大丈夫?
では、本当に経験がなくて大丈夫なのかということですが、一言でいうと「大丈夫です!!」(笑)
精神科にも内科的な疾患を持っている方もいますし、点滴や酸素投与、吸引もします。
また一般科経験をされた先輩もいるため教わることもできます。
数は少ないかもしれませんが、急変する方もいますので、最低限のことは学べると思います。
一般科の病院ほどではないですが、これは「専門性の違い」と解釈をするとわかりやすいと思います。
どんなことを学びたいのか、どんな看護をしたいのかで就職を選ぶといいと思います。自分に素直に!
実際精神科で働いてみて
すごく楽しいです!
男性看護師も多く、よく言われる看護師同士のいじめや陰口もありません。
残業もほとんどなく、就業前の情報収集をするためにはやく出勤する必要もありません。
そのためライフワークバランスは整っていますし、逆に勉強したいと思ったら勤務後に自己学習や研修への参加もしやすいです。
また、看護師3年目ですが「傾聴」の意味をようやく理解できてきた気がします。
ただ聞くだけが「傾聴」ではなく、本人の話を受け止めながらも上手に本人が蓋をしていた感情に気づき素直に表現できるか、そのサポートをすることも傾聴のひとつということも精神科で学ぶことができました。
なにより自分らしく働けることができます。看護観は人それぞれで患者さんもさまざまな背景をもった方がいます。
精神科の技法を用いながらも患者さんとどう対話をするのか、本人の生きづらさにどうかかわり、目標をどこに設定するのか、一緒に決めていけるのが精神科の楽しさであり素晴らしいところです!
じゃあ精神科看護師に大変なことはないの?
いいことばかり伝えましたが、大変なことはどうしても地域の受け入れなどさまざまな理由で何十年も入院している方もおり、不全感や行き詰まりなど看護者も精神的に疲れてしまうこともあります。
また回復が見えにくく、数値化しにくいため目に見える形でのやりがいが感じにくいかもしれません。
暴力的になる方もゼロではないので、最初はこわいと感じるかもしれませんが、どんな行動でも「理由」が必ずあります。
精神科は時間的ゆとりがあるからこそ、その「理由」の部分にもしっかり関わることもできますし、怖い思いをしたら素直にまわりの看護師の先輩や医師に相談することもできます。
いかがでしたか?精神科って看護師でも知らないことが多いですよね?
働いていてもわからないことがたくさんあります。
ですが、人と人が密接につながりあたたかさを感じられる精神科がわたしは大好きです。
迷っている方や気になっている方は一度見学してみるといいかもしれません。患者さんも含めて1つのチームというのが実感できると思います!
最後までみていただきありがとうございました。
この記事を書いた人
ニックネーム:あゆ
フリーターを経て大学の看護学部卒業後、新卒で600床以上持つ精神単科病院へ入職。現在28歳、看護師3年目。
最近、アボカド料理にはまっていろいろアレンジして作っています!
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