MENU

パワハラ・マタハラに悩んだ看護師の転職体験談

2020 4/30
パワハラ・マタハラに悩んだ看護師の転職体験談

看護師は職業柄女性の多い職場です。命を扱う現場であるため、自然とピリピリしている雰囲気が自ずとあります。

そして、現役看護師の悩みで必ず挙がるのは職場での人間関係です。

わたしも看護師として新卒から5年間働いていた職場を辞めた理由も人間関係が大きいです。前の職場で受けたパワハラやマタハラの体験と転職活動について紹介します。

目次

パワハラ・マタハラに悩んだ看護師が転職活動をするまで

療養病棟での経験

わたしは看護学校卒業後、委託先の病院に勤めました。新卒から3ヶ月は看護師免許がまだ手元になかったので、採血や点滴の少ない療養病棟を経験しました。

この3ヶ月は看護師として、まだまだ半人前の自分でも行うことができる清潔援助やおむつ交換が主なケア内容です。

療養病棟であったためか、患者さんの病状も落ち着いていることが多かったです。そのため、比較的ゆったりとした雰囲気があり、患者さんとのコミュニケーションをとる時間も十分にありました。

患者さんと密に関わって、個別性のある看護ケアを行えたのはこの3ヶ月だけだったように思います。

この3ヶ月過ごした病棟では、先輩も厳しくはありますが、理不尽なことを言われるでもなく辛いと感じることは少なかったです。

急性期病棟へ異動

3ヶ月後突如、急性期病棟へ異動が言い渡されました。

急性期病棟は、療養病棟の先輩から雰囲気はかなりピリピリしているしいじめなどのうわさもよく聞くから頑張りなさいよと言われとても異動することが嫌でした。

いじめ・パワハラがはじまる

急性期病棟へ異動後、プリセプターとアソシエイターが新卒1人1人につきました。

私のプリセプターは4年目の先輩看護師、アソシエイターは40代前半のベテラン看護師がついてくれることになりました。

プリセプターの先輩は、悩みなどをあまり聞いてくれるような雰囲気はなくただ淡々と患者さんの話や私の技術のダメだしばかりでした。

ただ、いじめなどはこのプリセプターの先輩からは受けませんでした。

先輩の印象はクールであまり人間味のない先輩という印象で、この印象はわたしがやめる5年目までずっと同じでした。

パワハラは主にアソシエイターのベテラン看護師から受けることが多かったです。

ある程度看護技術が自立して、プリセプターの先輩にくっついて業務をすることが少なくなり、新卒のみで患者さんのもとへケアすることが多くなった頃から徐々にいじめやパワハラをうけるようになりました。

受けたいじめやパワハラは、

患者さんの情報の共有をされない
先輩のミスをなすりつけられる
夜勤の際、申し送りをしてくれない
先輩の受け持つ患者さんのケアを押し付けられる
困ったことやわからないことを尋ねると無視や罵倒
患者さんのカルテを投げられる
わたしのかばんの中身を休憩室でぶちまけられる

など、患者さんにも直接関わるようなこともされましたし、子どもかよと思うこともされました。

少なくとも40代の女性がすることではないですよね。

新卒時代は毎日が嫌でとにかく辞めたいとばかり考えていました。

辞めたいと思ったときにとった行動

新卒でも転職活動をすることは可能です。そのことはわたしも知っていたし、転職について考えたこともあります。

でも元々負けん気の強い私は転職することで負けた気がして、とにかく5年は働こうと決意します。

今同じ状況になったら、転職を選択すると思いますが、当時のわたしは意地もあったのでいじめられようがパワハラを受けようがやってやるぞと意気込んでます。

いじめやパワハラを受ける隙を与えないよう行動するようにしました。

当時わたしが行ったことは、

その日1日の自身の行動の反省を入念にする
習得した看護技術の復習
まだ習得していない看護技術の予習
経験のない看護技術やケアに積極的に関わる
誰よりも共同業務に早く入る
ナースコールや電話は3コール以内にとる

などです。

この他にも物品がどこにしまってあるかメモをとり、常備薬や救急カートや回診カートの中身も何に使用するのか、どこにしまってあるのかなどをまとめました。

この行動をするようになって自身のためにはもちろんなりましたし、アソシエイターの先輩以外から困っているときにアドバイスを頂くことやフォローに回ってもらえるようになりました。

しかし、例のアソシエイターからのいじめ・パワハラは変わらず受け続けました。

このいじめは病棟が編成しなおすまでずっと続きます。病棟編成でついにその先輩と離れることができたのは、2年目にはいった6月からでした。

師長からのマタハラを受けて緊急入院する

病棟編成後、わたしは看護学生の時から交際していた男性と婚約し、結婚します。

2年目の終わりにはいった頃であり、そこまで先輩たちにも難色を示す人はおらず、むしろおめでとうと言ってもらえることが多かったです。

しかし、3年目に入った5月に妊娠が発覚し、師長からのマタハラがはじまります。

受けたマタハラは

勤務調整をしてもらえない
夜勤を今まで月3~4回だったのに6回以上いれられる
日勤の際、業務後に中絶して欲しい、なぜ妊娠したのかと2時間ほどの面談を1ヶ月される
つわりがキツく、トイレに行くことが増えれば、お昼休憩をさせてもらえない

などでした。

これらのストレスがたたって妊娠7ヶ月で切迫早産で緊急入院することになり出産までそのまま入院することになりました。

当時すでにマタハラは問題視されていましたが、命を扱う現場なのに中絶をすすめる師長なんて働きたくない現場ですよね。

産休育休習得後その病棟に復職しましたが、師長からの嫌がらせは続きました。

転職を決意するも上司に邪魔される

子供を育てているのに残業を強制されるなど嫌がらせが続き、いよいよ転職を決意します。

看護学校の同級生が勤務する病院では、人間関係や給与面など条件がいいとのこと。

なので同級生に希望する病院の看護部長との面談などをとりつけてもらいました。

同期に転職することを伝え、持参する履歴書など準備しました。

しかし、どこからか師長に転職活動をしていることを聞かれてしまい、面談日にとっていた有給を取り消されてしまい面談ができなくなってしまいます。

そして、次の面談日を取り付けてもことごとく邪魔されてしまい、紹介してくれた同級生に申し訳なくなってしまい、転職をあきらめました。

それからはモチベーションも上がらず、ただその日の業務をこなす毎日が続きました。

ついに転職に成功する

5年目に入った5月に例の師長が長期の出張に行くことが決定しました。

この機会を逃したらもう転職できないかもしれないと思い、再度転職活動を開始しました。

今度は同期にも転職することは言わず、万が一邪魔されても大丈夫なように第三者である転職サイトを利用し転職活動を行いました。

師長が出張にいったその月から希望条件の病院を探し、翌月にはすぐ内定をもらうことができました。

退職を伝えてタイミングはいつ?

わたしの病院では就業規則で退職の際は2ヶ月前に上司へ伝える必要があります。

5月に内定が決まりすぐに病棟主任に退職を伝え、7月いっぱいで退職することにしました。

退職のタイミングも夏のボーナスを満額もらえる時期だったのでよかったです。

退職の時期によってボーナスを満額もらえるか変わるので、就業規則を事前によく確認することを勧めます。

転職活動において行ったこと

転職から内定までの期間を2ヶ月と決め、スケジュールをたてた。
自分の希望の条件、とくに譲れないことを定めて転職先をみつける
2~3ヶ所の病院で面接をとりつけてもらう
それぞれの病院で面接とともに勤務条件を交渉
内定をもらった病院の中でどこが条件がよいか比較し、一番よいところで働くことを伝える
退職することを伝え、引き継ぎを行う。

転職活動はスムーズにいき、3ヶ所面接を受け、3ヶ所とも内定をもらえました。

看護師の転職では他の職種よりも内定が出るのが早い傾向にあります。

わたしは面接中に内定をもらったところが2ヶ所、2日後に内定をもらったのが1箇所でした。

退職までも、主任、看護部長、事務長、事務次長と面談などがありましたが、この面談でこれまで受けたパワハラやマタハラのことを伝えました。

そして、これらは堂々とほかの職員の前でも行われており、黙認するような職場で働きたくないことも合わせて伝え、なんとか退職することができました。

転職してよかったこと

転職してまもなく3年が経過します。3年経った今も前の職場のように辞めたいと思うことはあまりありません。

転職してよかったことは
毎日受けていた嫌がらせ等がなくなった
残業がほぼなくなったので、子供との時間が増えた
年収が大幅にアップした
子どもの通う保育園での行事ごとでも躊躇なく有給をとれる
人間関係は以前よりよくなった

などがあります。

嫌がらせがなくなった分、ストレスが大分減りました。

人間関係でいうと、どこの職場でも苦手かもと思う先輩はいますが、以前と比べると害は少ないです。

多少のことでは動じないメンタルを手に入れることができたのでそこは前の職場のおかげかなとは思います(笑)

まぁ二度と戻りたいとは思いませんが…。

転職サイトを利用したことで、履歴書の添削や勤務条件の交渉の仕方、希望する転職先の内情などを知ることができたので、わたしの転職活動は満足のいくものとなりました。

まとめ

パワハラやマタハラに悩む看護師って多いですよね。わたしもそんな一人でした。

同期や先輩、師長に相談しても改善しない、むしろ相談相手であるべきはずの上司からパワハラ・マタハラを受けるという場合、我慢なんて必要ないです。

看護師の免許があれば、ぶっちゃけどこでも働くことができます。パワハラ・マタハラなど嫌がらせで悩んでいるのであれば思い切って転職活動してみませんか。

この記事を書いた人

ニックネーム:雨芽
看護師8年目になり、5才と0才の子を持つ母でもあります。現在は2人目の育児休暇中です。パワハラやマタハラを受けたことや転職の経験から、悩んでいる看護師に向けて役立てる看護師ライターを目指しています。

この記事を書いた人

看護師として働きながらWebサイトを運営しています。自分らしく働くことを応援しています。

コメント

コメントする

目次
閉じる