ナースの皆様、いつもお仕事お疲れ様です。
突然ですが業務中に英語が必要な状況というと何を思い浮かべますか?
勤務先が外国人の多く住む場所であるとか、診療科によっては(海外渡航外来など)普段から英語を読むまたは話す機会があると思います。
しかし「英語が必須」という看護師の求人は実際あまりないですよね。
日本語が全く話せない患者様もいらっしゃいますが、ほとんどは年間で数人程度だと思います。
私がワーキングホリデーから帰国後に勤務した病院では、年間一人以下でした。
そういった場面では英語が話せると同僚からは絶賛されますが、なかなかその日のために「英語を勉強しよう!」とはならないですよね。
この記事では私が知る限りの英語が必須、もしくは英語でのコミュニケーションが求められる看護師の仕事について書きたいと思います。
英語を活かせる看護師の仕事1 NGO
一つ目は国際NGOへの参加です。
国境なき医師団や世界の医療団、ジャパンハートなど数々の団体があります。
別の記事で書きましたが、国境なき医師団の存在は私が英語を勉強する目的の一つでもあります。
組織によって、また派遣先によっては言語能力不問の場合もありますが、多くは英語もしくはフランス語が必須となります。
特に国境なき医師団は規定がより厳しいです。
高い語学力に加え職歴で過去1年以上のブランクがあると参加できません。
ワーキングホリデーから帰国してすぐの参加は難しいと思われます。
正看護師は特に人気のポジションなので、語学力も英語とフランス語両方での高いコミュニケーション能力が必要です。
現地で看護師として問題なく業務や指導ができるレベルを求められます。
ただし手術室看護師はまた別です。
実は手術室看護師は高い語学レベルが『必須』ではありません(2020年3月現在)。
しかし派遣先では自分がマネージャーとして、物資の限られた中で手術室を運営し組織をまとめなければなりません。
派遣期間の目安は三ヶ月から六ヶ月です。語学以上に手術室看護師としての十分な経験はもちろん、リーダーシップが取れることや過酷な環境にも適応できる能力が求められるでしょう。
まずは応募条件がそこまで厳しくない短期の有償型ボランティアに参加してみると良いと思います。
あまり募集人数は多くないので各組織のウェブサイトを頻繁にチェックしてみてください。
英語を活かせる看護師の仕事2 PV業務
日常的に英語を使う仕事は他にPV業務(ファーマコヴィジランス:安全性情報管理)があります。
PV業務とは?
医師や薬剤師、製薬会社などから送られてくる有害事象を分析し、厚生労働省へ報告するお仕事です。
海外の症例報告や論文を参照したり、日本の症例を英訳して海外と共有したりします。
読解力、翻訳能力が求められます。医療分野の英語の知識も必要となります。
しかしPV業務の求人と言っても英語を必須としないこともありますし、求められる語学レベルも様々です。
会社によっては語学研修を実施するところもあります。
もしも英語に自信がなくても、病院や施設以外の場所で働いてみたいという方、デスクワークがしてみたい方なども一度PV業務について調べてみると面白いかもしれません。
ただしデスクワークとはいえ基本的に忙しく残業も少なくありません。
給与も病院や施設での勤務と比べると少なく感じることもあるかもしれません。
しかしこれからワーキングホリデーなど海外で働いてみたい方は、PV業務は世界で共通のお仕事なのでもしかするとこの経験が役に立つかもしれません。
完全に同じ仕事ではなくても、オフィスワークの経験やパソコンのスキルがあることは(多分)アピールポイントになります。
最後に、将来看護師として英語圏で働いてみたいと考えている方へ。
簡単ではありませんが、外国人看護師のための免許を書き換えるプログラムはそれぞれの国にあります。
国や州によってそのプロセスは違います。
そして給料や勤務形態・業務内容も日本と違います。
私の知る限りをお話ししますと、カナダ・ケベック州(フランス語圏ですが)の場合業務がとても細分化されており、それぞれに専属のスタッフがいます。
日本のように看護師や看護助手が配膳、お茶配り、シーツ交換、オムツ交換、患者の移送などを行うのではなく、看護師は看護業務に集中します。(ちなみに看護助手も無資格ではなく、学校に通って修了証の取得が必要です。)
「好きな国で、好きな街で看護師として働く」ことは夢物語ではありません。
皆さんの活躍の場所を日本だけでなく世界に広げてみませんか?
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