こんにちは!今回は新人ナースが悩む壁の1つ
アセスメント
について、うまく乗り切るコツや生かし方を紹介したいと思います。
アセスメントは新人ナースの悩みどころ
新人ナースの皆さんから聞く悩みとして
「自分のアセスメントに自信がない」
「他人のアセスメントが気になる」
といったことをよく聞きます。
私も新人の時はこのアセスメントを含めたカルテ記載が苦手で、毎日思い悩んでいました。そのような悩みを少しでも軽減したく、今回いくつかポイントを踏まえて教えることができればと思います!
アセスメントはSAOPの一部
看護師がよく使う記録方式といえば「SAOP」です。実は看護師だけでなく他の医療職も使っています。
Subjective (主観的情報): 患者さんの発言した内容
Objective (客観的情報): 診察や検査の結果や、第三者から見てわかる事実
Assessment (評価): 上の主観的・客観的情報から考えたこと
Plan (計画) : 考えた結果決めた、今後の看護の方針
SOAPを使うメリットは、何が患者さんの問題点となっているのか見つけやすくなること。看護のプロセスが明確となり、医療チームでの情報共有がスムーズになることが挙げられます。
アセスメントは分析手法の1つであるSOAPの中でも重要な「A」の部分にあたります。
アセスメントは難しい!
このアセスメントがかなり厄介で・・・SNS上ではこのような声をよく見かけます。
フィジカルアセスメントの演習記録用紙って最後の事後学習のアセスメントのとこ何書けばいいんだか本当に悩むし、悩み過ぎて終わらなくて眠れなくて明日死んでる未来が見える— SOLA (@SOLA040509) November 14, 2019
慣れるまでアセスメントの仕方はとても悩みます。悩みに悩んだ挙句、カルテ記載をしていたら20時をすぎていた、なんてこともよくありました。
自分のアセスメントのできなさに、
「勉強不足なのではないか?」
「経験が浅いのではないか?」
と不安に思ってしまうこともありますよね。
怒られても気にしない
半年たった看護師さんが
「まだろくなアセスメントもできないの?」
と叱られた現場を以前目にしましたが、アセスメントはそんなすぐには上手にできませんのでこういうのは気にしなくていいです。
もちろん知識や経験が増えるほどアセスメントができるようになります。しかしそれが全てではありません。
自分は以下の4つのポイントを押さえて記録を書けば、知識や経験が浅くてもアセスメントの形が出来ていくと思います。そのポイントを紹介します。
アセスメントをするときに押さえておくといい4つのポイント
情報、現状
原因、根拠
病態の今後の可能性
方向性
の4つから考えるようにします。
「情報、現状」 情報収集するときのコツ
まず大事なのが「情報収集」。これは看護学校でも口酸っぱく言われます。患者さんに関する情報には、
- 主観的(本人の訴えなど)
- 客観的(バイタル、検査結果など)
の2つがあります。これらを元に看護計画を立てていきます。
この情報収集において大事なポイントは、「どちらかに偏った情報収集をしないこと」です。
特に新人ナースの方に多いのは、客観的なことばかり収集することです。
確かに、主観的情報はアセスメントに悩むものが多く慣れないと難しいです。しかし、患者さんに一番身近なスタッフは看護師であり、医師は常駐しているわけではありません。特に異常を早期発見するには主観的情報を読み取る必要があるため、バランスの良い情報収集を行いましょう。
「原因・根拠」、「病態の今後の可能性」
次に「原因や根拠」、「病態の今後の可能性」の2つについてですが、これらは知識の量が少し必要になっていきます。
自信のない場合は自分で調べながら病態についての知識を収集するとともに、先輩看護師に相談してみてもいいかもしれません。ただ、まるっきり本や先輩看護師頼みにするのではなく、原因究明や今後の可能性についてはその都度頭で考える癖をつけましょう。
「今後の方向性」
最後に方向性ですが、具体的にどうしていくという方向性ってなかなか考えることができません。
私も普段、情報収集をしながら、
「今日私は、この人に何ができるんだろう」
と思い悩むこともしょっちゅうあります。
そんな時には以下の優先項目の順番を見返しています。
生理的
安全
社会的
承認
自己実現
私はこれに沿って、今介入すべきところを順に決めていきます。
アセスメントの実際の例
さてここまでを振り返って参考程度ですが、上記4つのポイントを踏まえたアセスメントの例を挙げましょう。
「慢性腎不全は腎臓の機能が低下し、余分な水分や老廃物を尿として排出する機能が低下した状態である(原因・根拠)。
患者は今回溢水にて入院、体内の水分量のバランスが多いため胸部レントゲンにてCTRの増加がみられる(現状)。
透析により除水を行なっているが、浮腫みや息切れが落ち着くまでは除水を継続する必要がある(今後の可能性)。
SPO2および心拍数を要観察しながら患者に飲水制限を設けて水分量の管理を行なっていく必要があると考えられる(方向性)。」
私も実際患者さんを相手にしないとアセスメントが考えられないため、簡単な例を挙げて紹介しました。
アセスメントは地道な努力です。私は自分で考えたアセスメントは逐一ノートに書き写していきそのノートを研究しました。アセスメントについてもっと勉強したい方はセミナーを受講することをおすすめします!
いかがだったでしょうか?みなさんの悩みが少しでも軽くなり、日々の業務を円滑に行えることができたら幸いです。「アセスメント」は少しずつでいいので自分の理想な形を作れるよう頑張っていきましょう!
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