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新人のときに知りたかった看護師してたら当たり前なこと【新人看護師向け】

2020 4/12

入職して1,2か月たつと新人看護師は一人で動くようになります。

何かあったら報告するようにと言われても、何が報告すべきことなのかすらわからない・・・

そのために「なんで報告しなかったの」と怒られることもしばしばありました。

 

今回はそんなことで悩む新人看護師向けの記事です。

新人看護師の方は参考にしてみてください。

 

 

転倒したらすぐに報告が必要!

まずはものすごく基本なことから。

 

こけた・・・

 

これって元気な私たちにとってはそんな大したことじゃないですよね。

でも高齢者はちょっとこけただけでも骨折したり、骨折がきっかけで寝たきりになったり、頭を打って硬膜下血腫ができたり、ADLを著しく損なう要因になります。

  • 患者さんが転倒した場合、すぐに他の看護師に応援を呼びます。
  • 患者さんの傍を離れず、先輩のピッチを鳴らすかナースコールを押して呼ぶ、または大声で叫んで助けを呼びましょう。
  • バイタル測定、打撲した部位の確認、麻痺や神経症状の有無の確認をします。
  • バイタル測定、観察をした後は速やかにリーダーナース、師長、主治医に報告、記録します。

新人の間は患者さんが転倒したときは、とにかくすぐに先輩を呼びましょう。

病院によっては転倒した時のマニュアルがあるので、マニュアルに沿って対応していきます。

 

私がピカピカの新人ナースだった頃。

転倒がそんな大ごとだなんて知りもせず、初めて受け持った患者の家族さんから

「なんか本人が、今朝一人で部屋でこけたって言ってる」と言われました。そして私

 

「へえ~そうなんですか。危ないですね!」

 

ただの雑談としてスルーしました。

その後先輩ナースと一緒に訪室するとまた家族さんに「今朝こけたんだって~」と言われ、すると突然先輩ナースが「えぇ!今朝ですか?!」と慌てだし・・・

詰所に戻って「ご家族さんから報告を受けて今初めてわかったんですが、〇〇さん、今朝転倒したそうで・・・」と師長や医者に報告してました。

「そうなんだ?誰も見てなかったし、今初めてわかったことだからしょうがないね~」という話の流れの中、実はその前に家族さんから言われて私知ってましたとは口が裂けても言えず、冷や汗ものでした。

完全にスルーしてしまったけど、スルーしてはいけないことだったんだ・・・転倒ってそんなに大変なことだったんだ・・・やばい知ってたってばれたら怒られる!!!

ものすごーーーく反省したよ!

 

 

長年看護師やってると、当たり前すぎてこんなことわかってて当然、知らないほうが非常識なんですが、新人は知らなかったりします。

転倒は大ごとです。転倒予防に努め、もし患者さんが転倒したらすぐに報告しましょう!

 

 

ちょっとした傷や表皮剥離、発赤も報告

皮膚がめくれた(表皮剥離)、青あざができてた(皮下出血斑、紫斑)、発赤ができてる

それが自分のことなら別に気にもとめないと思います。ですが高齢患者さんなら、これもスルーしてはいけないです。

表皮剥離はスキンテアといって、処置が必要になります。

 

 

高齢者は皮膚が薄く脆弱で、ちょっとぶつけたりこすれただけでも皮膚がめくれて傷ができたり、打ち身ができたりしやすいです。

高齢者には心房細動や脳梗塞後で抗凝固薬、抗血小板薬などを飲んでいる人も多いです。そうした場合血が止まりにくく、ちょっとぶつけただけでもひどい青あざになったりします。

糖尿病があると血流が悪く傷が治りにくいため、ちょっとした足の傷でもそこから感染をおこして下肢切断しなければならなくなったりもします。

 

おしりの仙骨部あたりで見つけたらたぶんそれは褥瘡です。褥瘡チームに報告が必要です。傷まではいかなくても持続する発赤なら体位交換を看護プランに入れるなど対応が必要なので、これも放置してはダメ。

 

表皮剥離を見つけたら必ず先輩ナースに報告して処置をします。

表皮剥離や青あざができないように肌を露出しないようにアームカバーをつける、ベッド柵に柵カバーをつけるなど、予防することも重要です。

またいつその表皮剥離ができたのか、全身を観察しておくことも大切です。

 

先輩が表皮剥離を発見したとき、前の日の担当看護師が自分だとうわぁ~~~となります。

その表皮剥離がいつできたのかはっきりさせるために、「あんたが担当したときにはあったのかなかったのか」なんて聞かれ、答えられないと「ちゃんと観察ができてない」と怒られたり、「前はこんなのなかった、あんたのせいで表皮剥離ができたんだ」と責められることもありました・・・。

 

情報は共有するほうがいい。見つけたら報告をする

先輩に報告するのが嫌だったり、ちょっとした傷なのに自分一人で対処できないことに焦りを感じる時もあります。

ですが最初は自分一人で対処できないのは当たり前です。こんなことくらいで、と思わず報告しましょう。

看護師はそれに患者さんの体に何かあった時、1人で対処して終わるのではなく誰かほかの看護師、リーダーに報告する、見てもらう等して情報を共有します。ためらわずに報告しましょう!

 

 

前と比べて悪化したときは報告を

創傷処置、胃ろうやドレーン類の消毒・ガーゼ交換などの処置。

最初は不安でも慣れてくるとすぐに終わらせることができるようになります。

 

このとき観察する感染兆候は「発赤・疼痛・熱感・腫脹」ですね。

が、重要なのは感染兆候の有無だけではなく、前と比べて悪化したのかどうなのか?というところです。

発赤などがあっても前から持続していて悪化していないのなら、状態を記録して終わります。

が、悪化している場合は先輩ナースに報告しましょう。

 

ちなみに感染の4兆候にはありませんが、傷からが出ていたら、報告したほうがいいです。

新人だった頃、先輩と一緒にPEGの処置をしたとき、ガーゼに膿が付着、悪臭もひどい・・・。

先輩が「これは先生に報告したほうがいい」と言って初めて、私はそれが報告の必要な状態なんだと知りました。

知らないってほんとに怖いです。

 

 

熱発も同じくです。

例えばいつも38℃台の熱がある人。医者もすでにその状態を知ってる。

そういう人が38度熱があるからと言って、急いで医者に報告する必要はないです。

が、いつも36℃台で熱発してない人が熱発(目安は37.5℃以上)したら、報告が必要です。

 

報告するときに大事な事

観察するときはいつもと比べてどうか?というところが大事です。

そして見つけたらすぐに報告するということ。

看護師は忙しく常に時間に追われています、やることもたくさんあります。が、患者さんの状態の変化はタイムリーに報告できることは重要です。

 

 

やっておくと損しない気遣い

ちなみになのですが私が新人の頃よく怒られて、どうやらこれはやっかないといけないらしい、と学んだことを共有しておきます。

受持ち患者のついている看護師がまわりきれない保清や処置などをフォローしてくれる、フリーの看護師がいると思います。

 

自分の受持ち患者3人が今日、シャワー浴の予定が上がっている・・・(しかも全介助)

3人シャワー浴介助をしたらそれだけで午前中終わってしまう!他の処置なんてまわれるわけない!!!

そんなとき大きな助けになってくれるのがフリーの看護師さん。

 

そこで言われたこと。

「シャワー浴は受持ち看護師がするのが基本と言ってるでしょ!あんたフリーに任せて自分の患者シャワー浴してもらってるのに見にも来なかった!やってもらって当たり前と思うな!!!」

「傷やら発赤できてても、シャワー浴介助入らんかったらわからんやろ!!!シャワー浴は全身観察するチャンスなのに、見にも来ないであんた患者さんのことわかるんか!!!」

 

めちゃくちゃ怒られました。

大体の人はフリーであれば保清など普通に快くまわってくれて協力的です。

そんなことを言ってくるのは意地悪な看護師一人だけだったのですが・・・。

他の処置もある中、シャワー介助は現実的に無理。自分で入れろと言われても誰かにお願いするより仕方ないし、シャワー浴介助をしてくれているあなたも看護師なんだから観察はできる。何かあれば教えてくれたらいいのにと思いました。

 

ですが・・・、シャワー浴は患者さんの全身を観察するチャンス。これはそうだと思うし新人看護師の立場上そんな正直に思ったことを言えないので、シャワー浴をお願いする時は

  • すぐにシャワー浴できるよう準備は完璧にしておく
  • 注意してほしいことなどあれば伝えておく(左側臥位禁など)
  • シャワー中に「ありがとうございます、何か傷とかないですか?」と様子を見に行く、できれば自分で観察する
  • シャワー中に見に行くことができなかった場合、終わってからでもお礼を言う、異常なかったか自分から確認する

 

こういうことはやっておいたほうが無難と学びました。

そんなことで苦労するのは私くらいかもしれませんが。

 

以上、私が新人のころ知っておいたらよかったと思う看護師にとっては当たり前のことでした!

右も左もわからない新人看護師さんの参考になれば幸いです!

 

この記事を書いた人

看護師として働きながらWebサイトを運営しています。自分らしく働くことを応援しています。

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